日常生活の中で多くの時間を座って過ごす私たちにとって、正しい座り方を意識することは身体の不調を防ぐ大切な方法です。本記事では、椅子と床、それぞれでの正しい座り方と注意点を詳しくご紹介します。
椅子に座る場合のポイント
1. 坐骨で座る
坐骨は骨盤の下部に位置する2つの骨で、座る際に体重を支える土台です。この骨で座ることで骨盤が自然に立ち、背骨のS字カーブを保てます。
方法:
- 椅子に浅めに腰掛け、骨盤を前後に揺らして坐骨が椅子の座面にしっかり触れている感覚を探します。
- 坐骨が座面に接していることを意識し、その状態でお尻を奥まで引きます。
2. お尻を後ろに引く
お尻を椅子の奥まで引いて座ることで、骨盤が正しい位置に整い、腰や背中に負担をかけません。
具体的な手順:
- 椅子に腰掛けたら、両手で座面を持ち、お尻を軽く持ち上げながら奥まで滑らせます。
- 背もたれがある場合は、軽く背中を預けてみても良いでしょう。
3. 骨盤の真上に頭蓋骨を置く
頭が前に出たり、左右に傾いたりすると首や肩の筋肉に負担がかかり、姿勢が崩れます。骨盤の上に頭をまっすぐ乗せることで、自然な姿勢が保てます。
チェック方法:
- 耳の位置が肩の真上にあり、肩が骨盤の真上に来ているか確認します。
- 壁に背中をつけて立ち、後頭部・肩甲骨・骨盤が壁に触れている状態を目指します。
4. 視線を前に保つ
スマホや本を低い位置で見ると、頭が前に倒れ、首や肩に負担が増します。
実践のコツ:
- スマホや本を顔の高さに持ち上げて使用します。スタンドや台を使うのも良い方法です。
- 食事中も、できるだけ背筋を伸ばし、前方を見るように心がけましょう。
5. 柔らかいソファやクッションを避ける
柔らかいソファやビーズクッションは骨盤が沈み込み、背中や腰への負担が増えるため避けましょう。
代替案:
- 適度な硬さのある椅子を使用する。
- 骨盤を支えるためのサポートクッションを活用。ただし、柔らかすぎるものは避けます。
床に座る場合のポイント
1. 正座を心がける
床に座る場合、最も安定しやすいのは正座です。骨盤を立て、背筋を伸ばしやすくなります。
正座の基本:
- 膝を軽く曲げ、つま先を揃えて足の甲を床につけます。
- お尻を軽く引き、骨盤の上に頭蓋骨を乗せるように意識します。
2. 足を崩す場合の注意点
横座りやあぐらをかくと骨盤が傾きやすくなります。足を崩す場合は、頻繁に体勢を変えることを心がけましょう。
正しい座り方を保つための注意点
- 同じ姿勢を30分から1時間以上続けない。適度に立ち上がり、軽いストレッチを行いましょう。
- 座る環境を整える。柔らかすぎる座面は避け、適度な硬さのあるものを選びます。
- 姿勢改善には時間が必要。少しずつ意識することで自然な姿勢が身につきます。
まとめ
正しい座り方を習慣化することで身体への負担を軽減し、健康な体を保つことができます。椅子でも床でも、骨盤を立てて坐骨で体を支え、頭蓋骨を骨盤の真上に保つことを意識しましょう。さらに、長時間の同じ姿勢を避け、定期的に体を動かすことも重要です。
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