握力低下や手のしびれの原因と対策

はじめに
握力低下や手のしびれは、日常生活や仕事に大きな影響を与えることがあります。これらの症状の原因を正しく理解し、適切な対策を取ることで、症状の改善や再発防止が期待できます。以下では、原因とその具体的な対策について詳しく解説します。

1. 原因

  • 神経圧迫
    頸椎(首の骨)や上肢の神経が圧迫されることで、手のしびれや握力低下が起こります。特に、椎間板ヘルニアや頸椎症などの疾患では、椎間板が飛び出して神経を圧迫することがあります。これにより、神経が正常に機能せず、感覚の異常や筋力低下が現れます。例えば、首を動かしたときに痛みやしびれが悪化する場合は、頸椎に原因がある可能性が高いです。
  • 血行不良
    長時間同じ姿勢で過ごすことや、寒冷な環境に長時間さらされることで、血流が悪くなり、手のしびれや握力低下が生じることがあります。また、肩甲骨周辺の関節が動きにくくなり、筋肉が硬直することも血行不良の原因となります。特に、デスクワークやスマートフォンの使用が長時間続くと、肩甲骨周りの筋肉が硬直しやすくなり、血行が妨げられます。
  • 筋肉の緊張
    肩や上腕部の筋肉が緊張すると、神経や血管が圧迫され、手にしびれや握力低下が起こることがあります。特に、肩こりがひどい場合や、腕を長時間使った後に症状が出やすいです。例えば、重い物を持つ作業や、長時間のパソコン作業で肩や腕が緊張すると、手への血流が妨げられ、しびれや握力の低下が感じられます。
  • ストレスと疲労
    長時間のパソコン作業やスマートフォンの使用により、手や腕に負担がかかり、しびれや握力低下が生じることがあります。ストレスや疲労が蓄積すると、筋肉が過度に緊張し、神経や血管を圧迫することがあります。例えば、仕事でのストレスが高まると肩こりが悪化し、それが手のしびれや握力低下に繋がることがあります。
  • 慢性的な疾患
    糖尿病や甲状腺機能低下症、心臓病などの慢性的な病気が原因で、手のしびれや握力低下が現れることがあります。これらの疾患では、血管や神経がダメージを受けやすく、手足の末端にしびれや感覚の鈍さが出ることが一般的です。例えば、糖尿病患者の場合、長期間の血糖値管理不良により末梢神経が損傷し、手のしびれや筋力低下が進行することがあります。

2. 対策

  • 姿勢の改善
    • 正しい座り方: 椅子に座る際には、お尻をしっかりと引いて坐骨で座り、骨盤の真上に頭蓋骨が来るように意識します。これにより、背骨が正しい位置に保たれ、神経圧迫や筋肉の緊張を防ぎます。また、足はしっかり床に置き、膝の角度を90度に保つようにしましょう。特に長時間座る場合は、定期的に立ち上がって背伸びをしたり、軽いストレッチを行うことが重要です。
    • スマホやPCの使い方の見直し: 長時間同じ姿勢での作業を避け、適宜休憩を取ることで、血行不良や筋肉の緊張を防ぎます。具体的には、30分から1時間ごとに休憩を取り、手首や肩を回すなどの軽い運動を行うことをおすすめします。また、スマートフォンを使用する際は、目線を下げすぎないように心がけ、肘を支えることで腕への負担を軽減します。
  • ストレッチと運動
    • 手首や前腕のストレッチ: 毎日数分間、手首や前腕の筋肉を伸ばすことで、血流を促進し、筋肉の緊張を和らげます。例えば、手首を前に伸ばし、もう一方の手で手のひらを押しながら、手首をゆっくりと反らせるストレッチを行います。これを左右それぞれ10秒ずつ、2~3セット行うと効果的です。手指をグーパーさせたり、指の間を広げたりする運動も、手の柔軟性を高め、しびれを軽減するのに役立ちます。
  • 整体やマッサージ
    • 骨盤や脊柱の調整: 骨盤の歪みや脊柱の硬さを調整することで、神経圧迫を改善し、しびれや握力低下の改善が期待できます。例えば、骨盤が前傾している場合は、背中が丸まりやすくなり、首や肩に負担がかかります。これにより、手に影響が出ることがありますので、骨盤を正しい位置に戻す調整が重要です。
    • 肩甲胸郭関節の調整: 肩甲骨周辺の筋肉をほぐし、肩甲骨の動きをスムーズにすることで、神経や血管の圧迫を軽減し、血行不良の改善を図ります。具体的には、肩甲骨の可動域を広げるための整体やマッサージが有効です。肩甲骨周りの筋肉を緩めることで、血流が改善され、しびれや握力低下が和らぐことが期待できます。
  • 生活習慣の見直し
    • 適度な休息: ストレスや疲労を溜めないように、適度な休息を心がけます。具体的には、睡眠時間をしっかり確保し、リラックスできる時間を作ることが重要です。また、趣味や軽い運動を取り入れることで、ストレスを発散し、体全体のバランスを保ちます。
    • 冷え対策: 手や腕を冷やさないように保温し、血行を良くする工夫をします。例えば、冬場やエアコンの効いた室内では、手袋やリストウォーマーを使用して手を温めると良いでしょう。また、温かいお風呂に浸かることで全身の血行を促進し、手のしびれや握力低下を防ぐことができます。
  • 専門医の診察
    • 早期の診断と治療: しびれや握力低下が長期間続く場合や悪化する場合は、早めに専門医を受診し、適切な治療を受けることが重要です。例えば、神経の圧迫が原因であれば、MRIやX線検査を行い、具体的な部位を特定することが必要です。診断に基づいて、物理療法や手術など、最適な治療法が選ばれます。

まとめ

握力低下や手のしびれは、日常の小さな習慣や姿勢の改善から、整体やストレッチなどのケアまで、多角的な対策が効果的です。早めの対処と予防が大切ですので、症状が気になる場合は、無理をせず適切なケアを行いましょう。専門的な治療が必要な場合もあるため、症状が長引く場合や悪化する場合は、専門医の診察を受け、適切な治療を受けることが重要です。日常の生活習慣や姿勢を見直し、早めの対処を行うことで、握力低下や手のしびれの予防と改善を目指しましょう。

ご予約・お問い合わせ

電話でのご予約やお問い合わせは、こちらからどうぞ。

からだ快福クラブ北九州公式LINE

からだ快福クラブ北九州HP