更年期障害と整体

更年期障害とは

更年期障害は、一般的に40代後半から50代前半にかけて、女性が経験するホルモンの変動に伴う様々な身体的・精神的な症状を指します。特に、エストロゲンという女性ホルモンの減少が主な原因とされています。更年期障害は個人差が大きく、その症状も多岐にわたります。

主な症状

ホットフラッシュ(ほてり・のぼせ)

突然の顔や上半身の熱感、発汗を伴います。数秒から数分間続くことがあり、特に夜間に発生すると睡眠障害を引き起こします。ホットフラッシュは、体温調節中枢が過敏になり、体が過剰に反応して血管が急激に拡張するために起こります。特に視床下部がエストロゲンの減少により影響を受け、体温調節が乱れることが原因です。

冷え性

手足の冷えを感じることが多く、特に冬季や夜間に症状が悪化します。更年期における冷え性は、エストロゲンの減少によって血行が悪くなることが原因とされ、末梢血管の収縮が影響します。末梢血流量が低下し、手足の毛細血管への血流が減少するため、冷えを感じやすくなります。

動悸・息切れ

心臓が突然速く打つ、または不規則に打つことがあり、息切れや不安感を伴うことがあります。エストロゲンの低下により、心臓の働きを調整する自律神経のバランスが乱れるために起こります。具体的には、副交感神経が低下し、交感神経が優位になることで心拍数が上昇しやすくなります。

不眠症

寝つきが悪い、夜中に目が覚める、早朝に目が覚めてしまうなどの症状があります。これにより、日中の疲労感や集中力の低下が引き起こされます。エストロゲンの低下は、睡眠を促進するセロトニンやメラトニンの分泌に影響を与えます。セロトニンは日中の覚醒状態を維持し、夜間のメラトニン分泌を促進するため、これらのホルモンバランスが崩れると不眠を引き起こします。

うつ症状・イライラ感

気分の落ち込みやイライラ感、不安感が強くなることがあります。エストロゲンの減少により、脳内の神経伝達物質であるセロトニンやドーパミンのバランスが崩れるため、情緒不安定になります。エストロゲンはセロトニンの再取り込みを阻害し、神経伝達を促進するため、その減少はうつ症状や不安を引き起こします。

関節痛・筋肉痛

特に肩、膝、腰などの関節や筋肉に痛みを感じることが多いです。エストロゲンの減少は、骨密度の低下や筋肉の緊張、炎症を引き起こすことがあります。エストロゲンは骨形成を促進し、骨吸収を抑制する役割があるため、その減少は骨密度の低下を招き、関節や筋肉に負担をかけます。また、筋肉の緊張や血流不全も痛みを引き起こします。

頭痛・めまい

突然の頭痛や、立ちくらみ、めまいを感じることがあります。エストロゲンの減少により、血圧の変動や脳内の血流が不安定になるためです。血管の拡張・収縮を調節するプロスタグランジンのバランスが乱れ、頭痛を引き起こします。また、内耳の平衡感覚を司る部分に影響を及ぼし、めまいが生じることがあります。

尿トラブル

頻尿や尿漏れなどの尿トラブルが発生することがあります。エストロゲンの減少により、膀胱や尿道の筋肉が弱くなり、尿意を抑えることが難しくなります。これにより、外出が不安になることがあります。具体的には、骨盤底筋の緩みや膀胱の過敏性が増し、排尿のコントロールが難しくなります。

整体による更年期障害の改善

整体は、身体のバランスを整えることで、更年期障害の様々な症状を軽減することができます。以下に、具体的な整体のアプローチを紹介します。

1. ホットフラッシュや冷え性の改善

整体では、血流を改善するための施術を行います。特に、首や肩、腰の筋肉をほぐすことで、全身の血流を促進し、体温調節機能を改善します。上部胸椎の調整や肩甲胸郭関節の緩和が重要です。経絡の調整やツボ押しも効果的です。

2. 動悸・息切れの緩和

胸部や背中の筋肉をほぐすことで、呼吸がしやすくなり、心臓への負担を軽減します。これにより、動悸や息切れが緩和されます。呼吸法の指導も併用することで、さらに効果が高まります。

3. 不眠症の改善

リラックス効果のある整体施術を行うことで、自律神経のバランスを整え、睡眠の質を向上させます。特に、首や背中の筋肉をほぐすことが重要です。アロマセラピーやリラクゼーション音楽を併用することもあります。また、食生活の指導も行い、睡眠の質を向上させるための栄養バランスを整えることも重要です。

食生活の指導

バランスの取れた食事: 更年期には、栄養バランスが特に重要です。カルシウムやビタミンDを含む食品(乳製品、魚、豆類)を積極的に摂取し、骨密度の低下を防ぎます。また、鉄分やビタミンB群(肉、魚、緑黄色野菜)を豊富に含む食品を摂取し、貧血や疲労感を軽減します。

抗酸化物質の摂取: ビタミンCやE、ベータカロテンなどの抗酸化物質を含む食品(果物、野菜、ナッツ)を摂取することで、細胞の老化を防ぎ、全体的な健康をサポートします。

適切な水分補給: 水分補給

も重要です。1日あたり2リットルの水を目安に摂取し、体内の代謝を促進し、老廃物の排出を助けます。

脂肪と糖分の制限: 脂肪分の高い食品や精製された糖分の摂取を控え、血糖値の急激な変動を防ぎます。これにより、体重管理がしやすくなり、エネルギーレベルを安定させることができます。

4. うつ症状・イライラ感の軽減

整体によるリラクゼーション効果で、ストレスを軽減し、気分を安定させます。これにより、うつ症状やイライラ感が軽減されます。整体施術中に深呼吸を促すことで、副交感神経を活性化し、リラックス効果を高めます。また、セルフストレッチの指導を行い、日常生活でも自分でリラックスできる方法を身につけることができます。

5. 関節痛・筋肉痛の緩和

関節や筋肉の柔軟性を高める施術を行い、痛みを緩和します。特に、肩や腰、膝などの部位に対するアプローチが有効です。筋膜リリースやストレッチも併用します。上部胸椎の調整や肩甲胸郭関節の緩和が重要です。セルフストレッチの指導も行い、自宅でのケアも促進します。

6. 頭痛・めまいの改善

首や肩の筋肉をほぐし、血流を改善することで、頭痛やめまいを軽減します。また、頭部の緊張を緩和する施術も有効です。特に、首の付け根や肩甲骨周りの筋肉を重点的にほぐします。

7. 尿トラブルの改善

骨盤底筋を含む骨盤周りの筋肉を調整し、尿トラブルを軽減します。骨盤の歪みを整えることが重要です。骨盤底筋の強化エクササイズや、正しい姿勢の指導も行います。また、食生活の改善も尿トラブルの軽減に寄与することが多いため、栄養バランスを考慮した食事指導も行います。

まとめ

更年期障害は、多くの女性が経験する症状であり、日常生活に大きな影響を与えることがあります。しかし、整体を通じて身体のバランスを整えることで、これらの症状を軽減し、快適な生活を送ることが可能です。特に、上部胸椎の調整や肩甲胸郭関節の緩和が効果的です。更年期障害にお悩みの方は、ぜひ整体を試してみてください。また、食生活やセルフストレッチの指導も合わせて行い、総合的なケアを提供します。

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