64歳になったばかりの私は、最近、体力の衰えを感じています。若い頃、競輪選手として23年間走り続けた私にとって、体を動かすことは生活の中心でした。当時は体力が充実しており、100段の階段を一気に駆け上がるのが当たり前。それが私の日常であり、何も特別なことではありませんでした。しかし今では、階段を歩いて登るだけで息が切れ、途中で何度か休憩しなければならない現実があります。かつての充実した体力と比べて、衰えを痛感することが増えてきたのです。
体力の衰えを受け入れることは簡単ではありません。競輪選手としての現役時代は、体が自分の武器であり、自分自身そのものと言えるほどの存在でした。しかし、今ではその武器が少しずつ鈍くなり、自分の思い通りに動かなくなってきているのを感じます。そんな時、つい「もう64歳だから仕方ない」と思いたくなることもあります。しかし、「もう64歳」と考えるか、「まだ64歳」と考えるかの違いは非常に大きいのです。「もう」と考えると、何かを諦める理由を探しがちになりますが、「まだ」と考えることで、未来への希望や可能性を見出すことができると気づきました。
そんな折、先日テレビで観た91歳の現役アイアンマンレース選手、稲田弘さんの姿が、私に大きな衝撃と感動を与えてくれました。稲田さんは70歳でトライアスロンを始め、76歳で「世界一過酷」と言われるアイアンマンレースに挑戦。そして今も、世界最高齢の現役選手としてその挑戦を続けています。彼が語った「年齢はただの数字」という言葉は、まさに今の私の心に深く響きました。
稲田さんから受けた勇気
稲田さんの物語を聞いて、私はただ驚くだけでなく、「自分も何かを始められるのではないか」と思うようになりました。彼の姿は、年齢や体力の衰えを理由に自分の可能性を閉ざしかけていた私に、挑戦する勇気を与えてくれました。特に印象的だったのは、彼が決して無理をせず、自分のペースで一歩ずつ挑戦を積み上げてきたことです。
私は20代後半から視力に若干の障害を抱えています。本や文字を読む際には、拡大鏡を使わなければなりません。そのため、競輪選手として現役だった頃も、視力の問題で苦労することが少なくありませんでした。しかし、それを理由に挑戦をやめるという選択はしませんでした。むしろ、制約があるからこそ、工夫を重ね、粘り強く努力を続けることの大切さを学びました。そして、それこそが「継続」の本質であり、達成への唯一の道だと信じています。
稲田さんの姿に触れ、「もう64歳だから無理」と考えるのではなく、「まだ64歳だからできることがある」と信じることの大切さを改めて感じました。その考え方一つで、自分の未来が大きく変わるのです。
新たな挑戦の形
稲田さんの姿に触発されて、「では、自分は何を挑戦すべきか」と考えました。私が目指すのは、肉体を酷使する挑戦ではなく、これまで培ってきた知識や経験を活かした新しい取り組みです。長年、整体の技術を学び、多くの人の体の悩みに向き合ってきた私ですが、それに加えて、私が深く興味を持ってきた陰陽五行の理論を組み合わせることで、新しい価値を生み出せるのではないかと考えています。
整体は体を整えるだけでなく、心や生活にも影響を与える力があります。そして、陰陽五行の知恵を取り入れることで、人々が心身ともに健康でバランスの取れた生活を送れるようなアプローチが可能になると確信しています。たとえば、施術の中で体の不調を整えるだけでなく、生活習慣の改善や心身のバランスを整えるためのアドバイスも提供できるような方法を模索しています。この二つを融合させることで、これまでになかった新しい技術を作りたいという目標が生まれました。
この挑戦は簡単なものではありません。一朝一夕で結果が出るものではなく、必要なのは日々の努力を**「継続」**していくことです。たとえ小さな進歩であっても、それを積み重ねていくことでしか、大きな成果は得られません。このことを稲田さんの姿から学びました。
また、私の座右の銘である「今日の行動が10年後の自分を作る」という言葉も、この挑戦において重要な指針となっています。毎日少しずつでも努力を積み重ねることで、未来の自分をより良いものにすることができるのです。
挑戦を続けるための思い
体力の衰えを感じると、「もう遅いのではないか」と思ってしまうこともあります。しかし、稲田さんの姿はその考えを完全に覆してくれました。彼が70歳でトライアスロンを始め、91歳の今も挑戦を続けているように、挑戦に遅すぎるということは決してありません。彼の姿勢を見て、私もまた、新しい挑戦を始める意欲が湧いてきました。
体力が充実していた頃の私とは異なり、今は体力の衰えを感じながら、それを受け入れつつ生きています。しかし、衰えを感じる今だからこそできることがあります。それは、年齢を重ねたからこそ得られた知識や経験を活かし、誰かの役に立つことです。そして、その挑戦を成功させるためには、「継続」する意志が欠かせません。
新たな一歩へ
この記事を読んでいる皆さんにもお伝えしたいのは、「挑戦に遅すぎることは無い」ということです。体力の充実が過ぎ去り、衰えを感じるようになったとしても、それを理由に自分の可能性を閉ざす必要はありません。むしろ、今だからこそ見える新しい目標や挑戦があるはずです。
そして、その目標を達成するためには、「継続」こそが最も重要な鍵です。どんなに小さな一歩であっても、それを続けることでやがて道が開け、成果を手にすることができます。「まだ〇〇歳」と考え、行動を続けることで、私たちはいつでも成長し続けられるのだと信じています。
私も、整体と陰陽五行を融合させた新しい技術を形にし、多くの人に役立つ挑戦を続けていきます。そしてその過程で、自分自身もさらに成長できることを信じています。一歩一歩を積み重ねることで未来を変えられる。そんな希望を持って、私も挑戦し続けます。あなたもぜひ、自分自身の挑戦を見つけてください。その先には、きっと新しい世界が広がっています。